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マネーフォワードで会社設立|株式会社を自分で作る手順ガイド

株式会社設立 資本金

株式会社設立の資本金でよくある誤解|マネーフォワードで自分で確認する分岐点

マネーフォワードで会社設立を自分で進める「株式会社設立の資本金でよくある誤解|マネーフォワードで自分で確認する分岐点」の解説イラスト

本記事は、マネーフォワード クラウド会社設立の公式情報と、法務局・国税庁などの 一次情報を確認したうえで、合同会社commit 編集部が第三者の立場でまとめた解説です。 実際の利用体験ではなく、公式ヘルプ・公式ガイド・官公庁の一次情報を出典として記載しています。

この記事は、マネーフォワード クラウド会社設立を使い、自分で会社設立の手続きを進める中で資本金額の決め方についてネットの断片的な情報から誤解を抱えたまま手が止まってしまった人に向けて書いています。金額の条件を省いた説明はそのまま信じると不正確な理解につながりやすいものです。書類作成はマネーフォワードでかなりの部分を任せられますが、思い込みを解いておく作業はツールの外側で利用者自身が行う必要があります。国税庁・法務局・日本公証人連合会などの一次情報にもとづいて、会社設立を自分で進める人がよくつまずく誤解と、正しい分岐点を整理します。

資本金の決め方で誤解が起きやすい3つの場面

資本金額の決め方を調べていると、条件を省いた断片的な説明に行き当たることがあります。会社法には下限を定める規定が無く、1円からでも会社設立を自分の手で進められますが、この手軽さのせいで、条件しだいで結論が変わる部分を見落としがちです。

マネーフォワード クラウド会社設立の「会社情報入力」画面は、入力した資本金額をそのまま定款や登記申請書に反映しますが、その数字が税務上どう影響するかまでは説明してくれません。ツールが受け付けてくれることと、有利かどうかは別の話です。

この記事では、金額をめぐってよくある思い込みを、条件つきの正しい説明と照らし合わせながら整理します。手続きをマネーフォワードで完結させようとする人ほど、判断の抜けに気づきにくくなります。自分の力で会社設立に取り組む前に、この記事で誤解の芽を摘んでおくと、あとの工程がスムーズになります。

マネーフォワードで会社設立を自分で進める「資本金の決め方で誤解が起きやすい3つの場面」の解説イラスト
資本金の決め方で誤解が起きやすい3つの場面

会社法 第445条(資本金の額及び準備金の額)(デジタル庁)を参照。

誤解①|1,000万円に届かなければ無条件で2期とも免税になる

「1,000万円未満で会社を作れば、2年間は消費税を払わなくてよい」という説明を見かけることがあります。資本金の額が1,000万円に満たない新設法人が、基準期間のない設立当初の課税期間について原則として免税事業者になれるのは事実です(国税庁、2026年8月21日確認)。しかしここで「無条件で2期分」と考えるのは誤りです。

特定期間(原則、設立第1期の開始日以後6か月間)の課税売上高、または給与として支払った金額の合計がこの基準を上回った場合は、その先の課税期間(多くは設立第2期)から納税の義務を負う側に切り替わります。金額だけを見て2期分の免税を前提に資金計画を立てると、想定外の負担が生じる可能性があります。

金額を1,000万円未満に設定することは、免税の「前提条件」を満たすだけで、「結果」を保証するものではありません。この違いを、次のセクションでもう少し具体的に見ていきます。

マネーフォワードの「会社情報入力」画面には、この特定期間の判定を代わりに計算してくれる機能はありません。自分の判断のもと会社設立を進める人が、決算の予定と照らして自分で見積もっておきたい項目です。

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誤解①|1,000万円に届かなければ無条件で2期とも免税になる

消費税課税事業者選択届出書〔PDF〕(国税庁)を参照。

分岐点|特定期間中の売上と給与、どちらが超えたか

この期間の課税売上高が1,000万円を超えるか、同じ期間中の給与等支払額の合計もこの金額を超えるかは、いずれか一方に該当すれば、その課税期間から課税事業者になる仕組みです(国税庁、2026年8月21日確認)。両方を同時に満たす必要はなく、片方だけでも対象になります。

ここでいう半年間は原則として設立第1期の開始日以後を指します。開業してすぐに売上が伸びた会社や、早い時期から人を雇って支払いが増えた会社ほど、この基準に届きやすくなります。国外事業者は、令和6年10月1日以後に開始する課税期間から、給与を基準にした判定が使えません。

この分岐を見落とすと、資本金額だけを根拠に立てた資金計画と、実際に義務が生じるタイミングがずれます。設立第1期の売上と人件費の見込みは、金額を決める段階であわせて概算しておくと、あとから修正する手間が減ります。

売上が急に伸びる見通しがある事業は、開業から半年間の数字を月ごとに書き出しておくと、この基準に届くかどうかを早めに把握できます。たとえば月あたりの売上が平均200万円のペースで推移すると、6か月で1,200万円となり、特定期間の基準である1,000万円を上回ります。

会社設立の直後から帳簿をつけておく習慣は、この見積もりにも役立ちます。

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分岐点|特定期間中の売上と給与、どちらが超えたか
半年間の判定でチェックする項目のチェックリスト図
半年間の判定でチェックする項目

経営者の個人保証を不要とする創業時の新しい保証制度(スタートアップ創出促進保証)を開始します(中小企業庁)を参照。

誤解②|インボイス登録で消費税の負担が軽くなると考える

適格請求書発行事業者になれるのは、消費税の課税事業者に限られます(消費税法57条の2)。免税事業者のままでは登録を受けられないため、「登録すれば税負担が軽くなる」という理解は条件により、実際とは逆になることがあります。登録した時点から、申告・納付の義務を新たに負う立場になるためです。

この基準額を下回る資本金額で免税のままでいられる会社が、あえてこの登録を選ぶ理由の多くは、取引先が仕入税額控除を必要とする課税事業者だからです。免税の権利を手放す代わりに、取引先との関係を保つ、という判断になります。

登録前が免税事業者だった場合、経過措置の対象期間内であれば別途の届出書を出さずに済むなど、負担を抑える仕組みも用意されています。この条件は資本金額の設定だけでは判断できず、インボイスへの登録判断は会社設立とは別に検討する必要があります。

登録が完了すると、取引先に伝えるための登録番号が発行されます。この番号は請求書に記載する項目のひとつで、正しいかどうかは国税庁の公表サイトで確かめられます。

この確認作業は、会社設立が終わったあとも利用者自身が続けなければならない、数少ない項目のひとつです。

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誤解②|インボイス登録で消費税の負担が軽くなると考える

2割特例 特設ページ(国税庁)を参照。

誤解③|入力した金額はあとから自由に書き換えられる

マネーフォワードの画面に一度入力した資本金額は、確定申請の前であれば何度でも直せます。しかし設立登記が完了したあとに数字を変える場合は話が別で、株主総会の決議や登記手続きなど、設立時とは別の正式な手続きが必要になります。

「入力欄はあとからでも直せるから、登記後の変更も同じ感覚でできる」と考えるのは誤解です。登記後の資本金額は登記事項として公開されており、直すにはその都度、法務局への申請が必要です。

この「別の正式な手続き」には費用もかかります。資本金を増やす変更登記の登録免許税は、増加した金額の1000分の7で、この額が3万円に満たない場合は3万円が下限です(法務局、2026年8月21日確認)。会社設立時にかかる登録免許税とは別に、確定した数字をあとから直すたびにこの費用が発生する点は、最初の入力段階で知っておきたい条件です。

この金額を決める際は、会社設立の時点でいったん固まった数字として扱う前提で検討するほうが現実的です。最初の入力の段階で、運転資金・信用面・税務上の影響を一度にすり合わせておくと、あとで見直す手間を減らせます。

マネーフォワードを使い、会社設立の作業を自分だけの判断で進める場合、この確定申請より前の入力欄はやり直しがきく分、逆に「あとで直せる」という感覚のまま登記まで進んでしまう人もいます。確定申請のボタンを押す前に、資本金額だけは画面を戻って再確認する一手間をかけてください。

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誤解③|入力した金額はあとから自由に書き換えられる

法務局:商業・法人登記申請手続(法務局)を参照。

誤解④|金額は大きいほど常に得だと考える

額が大きいほど対外的な信用力は高まりやすい一方で、「多ければ多いほど常に得」という単純な話ではありません。この金額が1,000万円以上になると、条件により消費税の新設法人に該当し、設立初年度から納税義務のある側になります(国税庁、2026年8月21日確認)。免税でいられる余地そのものが無くなります。

登録免許税や定款認証手数料も、額に応じて増える方向に動きます。前者はこの金額の1000分の7(0.7%)が基準で、大きくすればそのまま税額も上がります。後者も、額等が300万円以上になれば最も高い段階の5万円が適用されます。

信用面を重視して数字を大きくする判断自体は妥当な場面もありますが、0.7%で計算する登録免許税や段階制の定款認証手数料、免税判定への影響を確かめずに引き上げるのは避けたほうがよい進め方です。マネーフォワードの画面はこの損得までは教えてくれません。

自分の手で会社設立を進める人の中には、資本金を大きくすること自体が信用力の証明になると考え、必要以上に積み増してしまう例もあります。たとえば500万円なら0.7%で計算しても3万5,000円にしかならず下限の15万円が適用されますが、3,000万円まで引き上げると0.7%で21万円となり、下限を上回る実額を負担することになります。手元資金が薄くなれば、かえって設立後の運転資金が不足するという逆効果になりかねません。

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誤解④|金額は大きいほど常に得だと考える
資本金を上げたときに増える法定費用の目安の内訳を示す図
資本金を上げたときに増える法定費用の目安

公証人手数料令の一部を改正する政令の公布について(日本公証人連合会)を参照。

1円という資本金で株式会社を作った場合に起こりやすいこと

会社法上、資本金1円でも会社設立そのものは自力で進められます。「法律上は問題ない」というだけで判断を終えてしまうと、設立後の資金繰りで想定外の壁にぶつかることがあります。この元手は法人名義の口座に払い込まれたあと、当面の資金として使われるのが一般的だからです。たとえば家賃10万円・人件費20万円で月30万円の固定費がかかる事業を、資本金を1円に据え置いたまま始めると、初月から自己資金や借入に頼らざるを得ず、会社設立の直後から資金繰りに追われることになります。

額が極端に小さいと、登記事項として公開されるこの数字を見た取引先や金融機関から、実態以上に小規模な会社だと受け取られる場合もあります(中小企業基盤整備機構「J-Net21」、2026年8月21日確認)。融資を検討する場面で、その小ささが説明を求められる材料になることもあります。

資本金1円という選択自体が誤りというわけではありませんが、運転資金の見込みと対外的な信用力の両方を確かめたうえで決める数字であり、「制度上できるから」だけを理由に決めるのは避けたほうがよい進め方です。小売業や飲食業のように在庫や内装費がかさむ業種ほど、この見込みの誤差が経営に響きやすくなります。

マネーフォワードの画面は、資本金1円と入力しても止められません。会社設立の入力を自分ひとりで進める場合、この入力を止めるのは仕組みではなく、利用者自身の事業計画です。

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1円という資本金で株式会社を作った場合に起こりやすいこと

起業・開業お役立ち情報(弥生株式会社)を参照。

マネーフォワードの入力後に、利用者が自分で確かめる分岐点

マネーフォワード クラウド会社設立の「会社情報入力」画面で資本金額を入力すると、その数字をもとに定款・登記申請書一式のひな形が自動で作られます。この時点でツールが行うのは書類の作成までで、条件により変わる免税や税額への影響までは判定してくれません。

自分で確かめておくべき分岐点は、この基準額の1,000万円を下回るか上回るか、特定期間中の課税売上高・給与等支払額が基準を超える見込みかどうか、インボイスに登録するかどうかの3点です。事業計画と照らして整理しておくと、入力の前に迷いが減ります。

書類づくりはマネーフォワードで効率化できても、この3つの分岐点は利用者が自分で判断する部分として残ります。判断に迷う場合は、税理士など専門家に事業計画を示して相談する方法もあります。会社設立の手続きを自分で完結させることと、必要な場面で専門家に相談することは、両立できる選択です。

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マネーフォワードの入力後に、利用者が自分で確かめる分岐点

経営者の個人保証を不要とする創業時の新しい保証制度(スタートアップ創出促進保証)を開始します(中小企業庁)を参照。

まとめ|思い込みではなく条件で決める資本金額

ここまで見てきた4つの誤解は、いずれも「資本金額とある基準だけを見れば結論が決まる」という思い込みから生まれます。実際には、免税判定には特定期間の売上・給与という基準が重なり、インボイスへの登録判断も資本金額とは別の軸で検討する必要があります。

資本金額を変更するには登記完了後でも正式な手続きが必要で、大きくすれば有利というだけでもありません。0.7%で計算する登録免許税、段階制の定款認証手数料は、いずれも数字を上げれば法定費用が増える方向に動きます。

会社情報を入力する前に、運転資金・信用力・免税判定、この2つの法定費用への影響という複数の条件を並べて比べてください。この記事で挙げた分岐点を踏まえれば、この金額を思い込みではなく条件で決められます。自分で会社設立を進める人ほど、この一手間が判断の質を左右します。

マネーフォワードで会社設立を自分で進める「まとめ|思い込みではなく条件で決める資本金額」の解説イラスト
まとめ|思い込みではなく条件で決める資本金額

会社法 第445条(資本金の額及び準備金の額)(デジタル庁)を参照。

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