この記事は、マネーフォワード クラウド会社設立で登記書類の作成まで終わり、あとは法務局にどう出せばいいのか分からず手が止まっている方に向けて書いています。会社設立の登記には、窓口へ持参する方法・郵送する方法・オンライン申請という3つの出し方があり、それぞれ条件も当日の流れも違います。この記事では法務局・法務省の公式情報にもとづいて、3つの申請方法の条件、管轄法務局の確認方法、そして登記完了後に受け取れる書類とその使いみちまでを、提出という一点に絞って順番に整理します。
会社設立の登記を法務局に出す方法は3つ、まず全体像を整理する
マネーフォワード クラウド会社設立で登記申請書一式の作成が終わると、次に考えるべきは「この書類をどうやって法務局に出すか」です。法務局の案内ページによれば、株式会社の設立登記を申請する方法には、法務局の窓口へ持参する方法、郵送で送る方法、そして法務省が提供する登記・供託オンライン申請システムを使ったオンライン申請の3つがあります。どれか1つしか選べないわけではなく、書類の種類やマイナンバーカードの有無によって、自分に合う方法を選ぶことになります。
この3つは条件も手間もまったく違います。窓口と郵送は紙の書類をそのまま提出する点は共通していますが、郵送には返信用封筒の準備という郵送特有の手間が加わります。オンライン申請は書類そのものを電子化して送信するため、代表取締役本人のマイナンバーカードとICカードリーダライタが必要になり、誰でもすぐに使えるわけではありません。
マネーフォワード クラウド会社設立の標準的な流れでは、Step2の「法務局へ登記書類の提出」画面で登記申請書一式をダウンロード・印刷したうえで、法務局へ持参または郵送する運用になっています(2026年8月21日時点、マネーフォワード公式ページの案内による)。つまりマネーフォワードは書類を作るところまでを担い、実際にどの方法で法務局に出すかは、利用者が自分で選ぶ工程として残ります。
次の見出しから、窓口・郵送・オンライン申請それぞれの条件と当日の流れを、株式会社の設立登記という具体的な場面に沿って見ていきます。会社設立の手続き全体では書類作成に注目が集まりがちですが、法務局への出し方という工程も、会社設立を自分で完了させるためには欠かせません。
| 方法 | 受付時間の制約 | 必要なもの |
|---|---|---|
| 窓口へ持参 | 法務局の開庁時間内(平日日中)のみ | 登記申請書一式・身分証明書 |
| 郵送 | 投函はいつでも可、到着まで数日 | 登記申請書一式・返信用封筒 |
| オンライン申請 | システムの受付時間内 | マイナンバーカード・ICカードリーダライタ |


窓口へ持参する方法──当日の流れと必要な持ち物
窓口へ持参する方法は、管轄法務局の商業・法人登記の受付窓口に、登記申請書一式を直接持って行く方法です。株式会社設立登記申請書に、定款・発起人の同意書・設立時取締役等の就任承諾書・資本金の払込みを証する書面などの添付書類をまとめてホチキス留めし、窓口の担当者に提出します。窓口では受付印を押した控えを受け取れるため、その場で提出できたことを確認できるのが持参方式の利点です。
持参する場合は、法務局の開庁時間内に行く必要があります。多くの法務局は平日の日中のみの受付で、土日祝日は登記の申請窓口自体が開いていません。会社設立を自分で進めていて平日に動きにくい場合は、この時間の制約が郵送やオンライン申請を検討する動機になります。
持ち物としては、登記申請書一式のほか、来庁者本人を確認できる身分証明書を持っておくと、窓口での質問に答えやすくなります。書類に不備があった場合、窓口であればその場で訂正できることもありますが、訂正印の準備がなければ再提出が必要になる場合もあるため、実印(会社の代表印)と発起人個人の認印の両方を持参しておくと安心して臨めます。会社設立の登記を窓口で自分の目で確認しながら進めたい人にとって、当日その場で受付印の控えを受け取れる持参方式は、会社設立の進み具合を実感しやすい方法だといえます。

郵送で申請する方法──送り方と返信用封筒の準備
郵送で申請する方法は、窓口へ持参する方法と提出する書類自体は同じで、送付の手段が郵送に変わるだけです。法務局の案内では、書留郵便など配達の記録が残る方法での送付が案内されており、封筒の表には「登記申請書在中」と朱書きすることで、窓口以外の郵便物と区別してもらいやすくなります。
郵送の場合、窓口とは違ってその場で受付印の控えをもらうことができません。登記事項証明書や登記完了の通知を後日受け取りたい場合は、切手を貼った返信用封筒を同封しておく必要があります。返信用封筒を入れ忘れると、法務局から追加の連絡や再送付の手間が発生することがあるため、送付前に同封物を数え直しておくと確実です。
郵送は法務局の開庁時間に縛られずに投函できる点が窓口との違いです。一方で、書類が法務局に到着し受け付けられるまでにはポスト投函から数日かかるため、会社設立を急いでいる場合は、窓口へ直接持参するかオンライン申請を選ぶほうが受付までの日数を短くしやすくなります。郵送という方法を選べば、会社設立の手続きを自分の生活リズムに合わせて進めやすくなりますが、投函から到着までの日数は会社設立のスケジュールに直接影響します。

オンライン申請(登記・供託オンライン申請システム)を使うための条件
法務局の案内によれば、株式会社の設立登記は、代表取締役本人がマイナンバーカードを使って、法務省の登記・供託オンライン申請システム(申請用総合ソフト)からオンラインで申請することができます。この方法を使うには、マイナンバーカードとあわせてICカードリーダライタが必要で、パソコンに申請用総合ソフトをインストールしたうえで電子署名を付けて送信する流れになります。
オンライン申請には、窓口や郵送にはないメリットもあります。電子署名を使うことで、就任承諾書に添付する印鑑証明書や本人確認証明書など、一部の添付書類の提出が不要になる場合があると法務局の案内に記載されています。ただし、これはあくまで一定の要件を満たした場合の話であり、すべての添付書類が不要になるわけではありません。
ここで注意したいのは、マネーフォワード クラウド会社設立自体は、このオンライン申請システムそのものとは別の仕組みだという点です。マネーフォワードの画面では登記申請書一式を作成・印刷するところまでを担い、実際にオンライン申請システムを使って提出するかどうかは、利用者が自分で用意して選ぶ工程になります。マイナンバーカードやICカードリーダライタが手元にない場合は、無理にオンライン申請を選ばず、窓口か郵送で書面提出する方法を選んでも登記の効力に違いはありません。オンライン申請の環境を自分で整えられるかどうかは、会社設立をどの方法で完了させるかを左右する分岐点になります。マネーフォワードを使って会社設立の書類作成を進めてきた人でも、この分岐点だけは自分で判断する必要があります。


管轄法務局の確認方法──本店所在地で申請先が決まる
窓口へ持参する場合も、郵送する場合も、オンライン申請を選ぶ場合も共通して欠かせないのが、管轄法務局の確認です。法務局の案内によれば、商業・法人登記の申請は、会社の本店所在地を管轄する登記所宛てに行うことが定められています。自宅から近いからという理由で、本店所在地とは違う法務局に書類を持って行っても、その法務局では受け付けてもらえません。
管轄は都道府県単位ではなく、同じ都道府県内でも本局と支局・出張所で分かれていることがあります。たとえば東京都内であっても、本店所在地の区市町村によって申請先が東京法務局本局になるか、特定の支局になるかが変わります。法務局の「管轄のご案内」ページでは、都道府県と本店所在地の住所から、申請先となる登記所を調べられるようになっています。
会社設立を自分で進める場合、この管轄確認を後回しにしたまま書類一式を用意してしまうと、窓口に着いてから「ここでは受け付けられません」と言われ、あらためて正しい管轄の法務局へ出し直すことになりかねません。登記申請書一式が完成した段階ではなく、本店所在地を決めた段階で管轄法務局を確認しておくと、窓口・郵送・オンライン申請のどの方法を選ぶ場合でも提出先を迷わずに済みます。会社設立を自分で進める人ほど、管轄という工程を後回しにしがちですが、マネーフォワードで作成した書類も、管轄を誤れば同じ法務局の窓口では受け付けてもらえません。

登記完了後に受け取れる①登記事項証明書の取得方法と手数料
登記申請が受け付けられて登記が完了すると、その内容を証明する登記事項証明書(履歴事項全部証明書)を取得できるようになります。法務省の案内によれば、登記事項証明書の交付手数料は、書面で窓口・郵送請求する場合が1通600円、オンラインで請求して郵送で受け取る場合が520円、オンラインで請求して窓口で受け取る場合が490円です(2026年8月21日時点、法務省公式ページの表記による)。オンライン請求のほうが手数料が安くなる点は、登記申請そのものをオンラインで行うかどうかとは別の話なので、混同しないようにしてください。
登記事項証明書は、法務局の窓口・郵送・オンラインのいずれの方法でも請求できますが、請求できるのは登記が完了したあとです。東京法務局は本局・各支局ごとに「登記完了予定日」を随時公表していますが、これはあくまで目安であり、書類に不備がある場合や集団的な申請が重なる時期には翌日以降にずれることがあると法務局のページに明記されています。全国一律で決まった日数ではないため、申請先の法務局が公表している完了予定日を、自分で確認してから窓口やオンラインでの請求に進む必要があります。登記事項証明書の取得は、会社設立の登記そのものとは別の、完了後に自分で行う手続きです。マネーフォワードの画面だけでは完結しない工程のひとつです。


登記完了後に受け取れる②印鑑カードの取得方法
登記完了後にもう一つ受け取っておきたいのが印鑑カードです。会社の実印(代表印)を登記の際に法務局へ届け出ると、その印鑑証明書を発行してもらうための印鑑カードを、印鑑カード交付申請書を提出することで交付してもらえます。法務局が公開している申請書様式には印鑑カード交付申請書が含まれており、登記手数料が必要な登記事項証明書・印鑑証明書とは違い、印鑑カードの交付そのものに手数料はかかりません。
印鑑カードは、法人の印鑑証明書を今後何度も取得するために必要なカードです。法人口座の開設や不動産の契約、許認可の申請など、会社の実印が押された書類を提出する場面のたびに印鑑証明書の提出を求められることが多く、そのたびに印鑑カードを使って法務局の窓口またはオンラインで印鑑証明書を請求することになります。
印鑑カードの交付申請は、登記事項証明書と同じく登記完了後でなければ行えません。設立登記の申請日にあわせて窓口へ行った場合でも、その場で印鑑カードまで即日発行されるとは限らず、登記が完了してから別途、印鑑カード交付申請書を法務局へ提出する必要がある点を押さえておいてください。印鑑カードの取得も、会社設立の登記が終わったあとに自分で法務局へ出向く、あるいは郵送する必要がある工程です。

まとめ──登記事項証明書・印鑑証明書の提出先と自分で進めるときの注意点
登記完了後に受け取る登記事項証明書と印鑑証明書は、会社設立の登記が終わったことをそれぞれの提出先に証明するための書類です。法人口座を開設する金融機関の窓口では、登記事項証明書と会社実印の印鑑証明書の提出をあわせて求められることが一般的で、金融機関によっては発行から一定期間内のものに限定している場合もあります。許認可が必要な業種で行政庁に申請する場合も、同様に登記事項証明書の提出を求められる場面が多くあります。
ここまで見てきたとおり、株式会社の登記を法務局に出す方法には窓口・郵送・オンライン申請の3つがあり、どの方法を選んでも申請先は本店所在地を管轄する法務局に限られます。マネーフォワード クラウド会社設立を使って会社設立の書類作成を自分で進めた場合も、法務局への提出そのものと、登記完了後の登記事項証明書・印鑑カードの取得は、マネーフォワードの画面の外で自分が行う工程として残ります。
提出方法を選ぶ際は、平日に窓口へ行ける時間があるか、返信用封筒を準備して郵送できるか、マイナンバーカードとICカードリーダライタが手元にあるかという条件を自分の状況と照らし合わせ、管轄法務局を先に確認したうえで、無理のない方法を選んでください。会社設立をマネーフォワードで自分で進める場合、書類作成という前半部分はツールに任せられても、法務局への出し方と登記完了後の証明書取得という後半部分は、最後まで自分で舵取りする工程だと考えておくと計画が立てやすくなります。登記の申請期限にあたる2週間ルールを整理した記事や、登記申請に添付する必要書類を一覧で確認した記事もあわせて参考にしてください。



