このページは、会社設立を自分で進めようとして、マネーフォワード クラウド会社設立とfreee会社設立のどちらを使うか迷っている人に向けた入口です。両社とも実在する会社が提供するサービスで、どちらかを優れていると決める記事ではありません。自分で選ぶときの材料として、公式サイトとサポートページ(2026年10月18日確認)で確認できた事実だけを並べ、共通点、提出方法、電子定款の費用、合同会社の場合、個人事業主からの法人成り、どっちがいいかの考え方の順に、条件つきで整理します。
マネーフォワード 会社設立とfreee会社設立の共通点
比較で最初に確かめたいのは、同じ点です。マネーフォワード クラウド会社設立の公式ご利用料金ガイド(更新日2026年1月14日)に、利用料金は無料とあります。freee会社設立の公式サイトのよくある質問も、利用料金は0円で、紙の定款なら無料としています(2026年10月18日確認)。どちらも、画面の案内に沿って、自分で入力しながら、定款や登記申請書などの書類を作る仕組みです。
電子電子定款の扱いも似ています。前者では作成費用が5,000円で、法人向けの有償プランを契約していれば運営会社が負担し、それ以外の人が自分で払います。freeeでは、電子定款の代行は行政書士との委任契約で費用がかかり、freee会計の年間契約により5,000円分をfreeeが負担すると案内されています。紙の定款を使う場合は、どちらも印紙代4万円が別に必要です。
法務局や公証役場に払う費用は、ツールを選んでも変わりません。株式会社の登録免許税は資本金の額の1000分の7で、15万円に満たない場合は15万円、合同会社は同じ計算で6万円が下限です。共通点を押さえると、比べるべき論点は、提出方法、条件つきの費用、対応範囲、設立後のつながりに絞られます。比較する5つの視点を整理した記事もあわせて読むと、軸の立て方が分かります。


freee会社設立で確認できたこと:3ステップ・10種類の書類・電話窓口
freeeの公式サイトによると、利用の流れは3ステップです。STEP 1で書類を作成し、STEP 2でオンラインで申請し、STEP 3で会社設立が完了すると案内されています。作成できる書類は、定款や登記証明書を含めて10種類で、設立登記申請書、定款(電子定款にも対応)、払込証明書、印鑑届出書、法人設立届出書などが例として挙げられています。スマホだけでもすべてのステップを完了できるとも案内されています。
株式会社は2週間程度、合同会社は1〜2週間程度が期間の目安とされています。準備するものとして、発起人全員の印鑑証明書、法人の印鑑、CD-R(電子定款を選ぶ場合)が挙げられています。問い合わせについては、設立とfreee会社設立に関する電話窓口が月〜金の10〜12時と13〜18時(土日祝を除く)に設けられています。一方の電話相談窓口は2024年2月26日に終了し、メール・チャットが中心である点とは、窓口の設計が異なります。
公式サイトには「累計5万社設立の実績」という記載があります。これはfreee自身が発表した数値で、集計の時期や条件までは同じ場所では示されていません。もう一方の「利用者1,449名のうち約90%が満足」という調査も自社調査なので、両者を並べて優劣を判断することはできません。

登記書類の出し方:印刷して提出する案内とオンライン申請の案内
登記書類の出し方は、両社の案内で表現が異なります。前者の「STEP2 登記申請」ガイド(更新日2026年3月31日)では、「登記書類を開く(PDF)」から出力した書類を印刷してとじ、公証役場で受け取った定款や印鑑証明書とともに法務局へ提出する流れです。公式の流れの説明でも、「ダウンロードした登記書類を印刷し法務局に提出します」とあります。
freeeの公式サイトは、STEP 2を「オンラインで申請」とし、ガイドに沿って公証役場や法務局へ申請すると説明しています。freeeのサポートには、株式会社・合同会社の設立申請をオンラインで行う手順の記事も確認できます。ただし、オンラインで申請する場合も、受理して審査を終えるのは法務局で、申請の方法によって登記の成立の条件が変わるわけではなく、準備は自分で整えます。オンラインで出すには、パソコンとマイナンバーカード対応のICカードリーダーなど、別の準備が必要になります。
窓口に出向く時間が取りにくい人は、オンライン申請の案内があるかどうかが判断材料になります。印刷して持参する手順に抵抗がない人にとっては、差にならないこともあります。比較で詰まりやすい5つの思い込みをまとめた記事に、この論点の誤解が整理されています。

電子定款5,000円と、有償契約の条件の違い
電子定款の作成費用が実質無料になる条件が、両社の違いです。マネーフォワードの公式ガイドによると、対象は法人向けの有償プランで、ひとり法人プラン、スモールビジネスプラン、ビジネスプランのいずれかです。年払い・月払いは問いません。freeeの公式ページ(一般社団法人の案内)には、「クラウド会計ソフト freee会計」もしくは「クラウド給与計算ソフト freee人事労務」と年間契約すると、電子定款の事務手数料5,000円が無料になると案内されています。
つまり、どちらも無条件で無料になるわけではありません。条件に当たるプランを契約するかどうかは、設立後にその会計ソフトや給与計算ソフトを使うかどうかとつながります。設立書類を作るだけなら、契約せずに5,000円を自己負担する選択も可能で、紙の定款の印紙代4万円と比べれば小さい金額です。
株式会社が電子公告のサービスを使う場合は、前者が1年あたり3,980円(税抜)、後者も公式ページで3,980円/年を案内しています。設立後に会計ソフトを選ぶ段階で、どちらの契約が自分の事業に合うかを確かめてから、電子定款の費用の条件を使うかどうかを決めると、順序が整理できます。


マネーフォワード クラウド会社設立サポート「STEP2 定款の作成(作成方法の選択)」(株式会社マネーフォワード)を参照。
合同会社設立でマネーフォワードとfreeeを比べるときの注意
合同会社の設立では、公証役場での定款認証が要りません。freeeの公式サイトの流れの説明にも、定款認証は株式会社の場合で、合同会社は認証が必要ないとされています。登録免許税は、資本金の額の1000分の7で、6万円に満たない場合は6万円です。同じ「STEP2 登記申請」ガイドでも、合同会社の登記申請に必要な持ち物として、登録免許税を支払う現金6万円が挙げられています。
合同会社の登記申請では、代表社員の印鑑証明書、定款、代表社員の実印などが必要です。出力される書類は、設立登記申請書、収入印紙貼付台紙、代表社員・本店所在地・資本金の決定書、就任承諾書、払込みがあったことを証する書面、印鑑届書などです。freeeの期間の目安は、合同会社が1〜2週間程度です。
どちらのツールにも、対応していないケースがあります。マネーフォワードは、海外居住者や未成年者が役員・出資者になる場合などが非対応と公式に明記されています。freeeの対象範囲の細かい条件は、公式サイトの範囲では確認できなかったため、該当しそうな人は登録前に各社のサポートで確かめます。合同会社の手順と株式会社との違いを整理した記事に、株式会社を選ぶ判断材料もあります。

個人事業主からの法人成り:マネーフォワードとfreeeの相談窓口
個人事業主が法人成りするときは、設立書類のツールに加えて、これまで使ってきた会計ソフトのデータの扱いも論点です。マネーフォワードのよくある質問によると、クラウド確定申告を使っている個人事業主が法人でクラウド会計を使うときは、現在の事業者とは別に事業者を新規作成します。新しい事業者の画面で事業者区分に「法人」を選び、クラウド確定申告のデータは自動では移行されないため、必要に応じて手動で移行します。
freeeには、法人化の相談窓口「freee法人化相談カウンター」があり、専任の相談スタッフが無料で個別相談を受けます。窓口は事前予約制で、スタッフは税理士ではなく、税務にかかわる業務は提携税理士が対応すると説明されています(2026年10月18日確認)。マネーフォワードにも、ホーム画面の「会社設立の専門家へ相談(無料)」から司法書士へ送る相談窓口があり、翌営業日中の返信とされています。
法人化のタイミングは、売上や利益、役員報酬の額で変わり、ツールの選択だけでは決まりません。個人事業主と株式会社を比べる6つの軸の記事で、法人化を判断する軸を確認できます。

設立後の届出書類:どちらのツールでも提出は自分で行う
設立書類のあとに必要な届出も、両社の公式ページで比べられます。freee会社設立の「出力できる書類」には、年金事務所に出す健康保険・厚生年金新規適用届、税務署に出す法人設立届出書、青色申告の承認申請書、給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書、都道府県税事務所に出す法人設立届出書が並んでいます。もう一方も、年金事務所・税務署・都道府県税事務所・市町村役場への届出書類を出力できると案内しており、品目は近い構成です。
どちらも、書類を作る機能と、提出する作業は別です。国税庁の案内によれば、法人設立届出書は、設立の日以後2か月以内に所轄の税務署へ提出します。出し忘れや遅れを防ぐには、登記が終わった日から数える期限表を自分で作っておく必要があります。提出が不要な場合もあるため、各提出先に確認するよう、公式ページにも注記があります。
社会保険の加入、決算月の決め方、役員報酬を決める時期は、設立書類のツールが代わりに決めてくれる部分ではありません。この設立後の部分が、比較の結論を左右することが多く、ツールの優劣より、設立後の作業を自分で進める余裕があるかどうかが問われます。

どっちがいい・将来性を断定しないで選ぶための判断軸
検索では「どっちがいい」「将来性」という質問も並びます。サービスの将来性は、両社の今後の事業の判断によるもので、現時点の公式情報から断定できません。確かめられるのは、今の条件と、自分の事情との相性です。判断軸を4つに分けると、整理しやすくなります。
- 設立後に使う会計・給与のソフト:電子定款の費用の条件が、そのソフトの契約と結びついています
- 登記書類の出し方:印刷して提出する流れか、オンライン申請の案内があるか
- 対応範囲:取締役会設置会社、海外居住者の役員、現物出資など、自分の会社が非対応に当たらないか
- 相談の方法:電話窓口の有無、メール・チャットでの相談、専門家への紹介窓口
専門家に設立を任せたい場合の窓口も、両社にあります。マネーフォワードの登記代行プランは司法書士報酬が40,000円(税込)で、条件により加算がある点に加え、定款認証費や最低額の決まった登録免許税などの法定費用は別です。freeeの登記おまかせプランは、通常登記の司法書士報酬が50,000円(税込)で、これとは別に定款手数料と登録免許税などの法定費用(資本金の額などの条件により変わるため目安は約20万5千円)が示されています。いずれも加算の条件があり、2026年10月18日の公式ページに基づく金額なので、申し込み前に最新の条件を確かめます。
設立のツールは書類をまとめる部分を担い、ここまでの違いは機能の優劣ではなく向き不向きです。判断に迷うときは、比較で詰まりやすい5つの思い込みをまとめた記事で、自分の考えに誤解がないかを確かめてから選べます。

まとめ:比較は向き不向きで読み、設立後を見据えて選ぶ
マネーフォワード クラウド会社設立とfreee会社設立は、どちらも利用料0円で株式会社・合同会社の設立書類を自分で作れるサービスです。違いが出るのは、登記書類を印刷して提出する案内かオンライン申請の案内か、電子定款5,000円が実質無料になる契約の条件、電話窓口の有無、非対応の条件の細かさです。これらはどちらが優れているかではなく、自分の会社に合うかどうかの材料です。
当サイトは、マネーフォワードを解説する第三者のサイトで、どちらの会社とも関係がありません。CTAで紹介している会計事務所SoVaの士業伴走プランは、freee会社設立を利用する前提のサービスで、設立サポート手数料0円は顧問契約(月1.5万円〜)とあわせて依頼する場合の条件です。設立書類のツール選びとは別に、設立後の税務・社会保険・決算・役員報酬を任せたい人が検討する選択肢として紹介しています。ツールを決めたあとも、登記後の手続きを自分で進めるか専門家と進めるかを、あわせて考えてみてください。


